大変ご無沙汰しておりました。昨年8月にツヅキ社長を退任し、10月に本来のコンサル業に復帰。事務所設置などでドタバタしているうちに年が変わりました。やっと落ち付いてきましたので、久しぶりにブログを更新し「今月の1冊」をご紹介いたします。なお、社長を退任した今も本ブログの名前が『社長業』となっていますが、良いテーマが見つかるまで少々ご猶予ください。
さて、今回ご紹介するのは『黛家の兄弟』(砂原浩太朗、講談社文庫、2023年12月)です。本書では石高10万石神山藩の筆頭家老家子息3名が黛家存亡に関わる騒動に巻き込まれ、そこで見せた親子・兄弟の絆、現代にも通じる藩内での権力争い、そして家制度を前提とした恋愛などが力強いタッチで描かれています。その中でも特に惹かれるのは、言葉少なく伝わる兄弟間の深い思いやり。他の兄弟を守るために自らの人生に終止符を打つことさえ辞さない三兄弟それぞれの熱い思いには、胸にグッとくるものがあります。作品全体に緊張感がみなぎり、一気に最後まで読み通したくなること必至です。最後には兄弟の絆・権力闘争・家族愛の3つのテーマを一挙に決着に導いてみせる華やかさもある作品です。是非、ご一読をお勧めします。
なお、この神山藩シリーズには『高瀬左衛門御留書』(講談社文庫、2023年6月)、霜月記(講談社、2023年7月)、最新版としては『雫峠』(講談社、2025年1月)があります。読む順序は『黛家の兄弟』を最初にされた方が神山藩のイメージを持ちやすいかと思います。
北陸は大雪とか。なかなか移動しづらいこの時期、暖かな室内で読書は如何でしょうか?
以上