今月の1冊

(当社の主力工場のある富山県礪波市のチューリップです)

毎月1冊のペースで経営者および経営幹部(候補)の方々に読んでもらいたい図書を独断でその内容と紹介する理由を述べていきます。なお、最近はアマゾンなどを新刊既刊を問わず入手可能なので、かなり古い図書も紹介します。

まず、第1回目としては共同通信社原発事故取材班による「全電源喪失の記憶」(新潮文庫)をお勧めします。

内容的は2013年3月11日から31日まで福島第1原発を守った方々の記録です。その後癌でお亡くなりなった吉田所長のことをもちろんですが、そのほか現場で懸命に努力奮闘された職員、関連会社等の方々のことが生々しく描かれています。

さて、本図書をお勧めするのは、福島第1原発事故対応はもちろんですが、「危機対応の中でリーダーの役割は何か?」「現場とマネジメントと関係はいかにあるべきか?」「仕事における使命とは何か?」など経営に不可欠なテーマを深く考えさせられる点です。また、吉田所長以下現場の方々の命を賭けた努力は経営者が時に陥る無力感を払拭してくれると思います。是非、ご一読ください。