コンサルとしての一言(11)

まず、今回の写真は立山連峰です。暑かった夏も過ぎました。これからの季節、少し活発に出かけられては如何でしょうか?

さて、前回は久しぶりに『コンサルとしての一言』のスレッドにブログを書くことにしました。このスレッドはほぼ1年ぶり、世の中の変化に戸惑うばかりです。

昨今の企業の動きを見ていると各種提携や合併など企業間で手をつなぐことの重要性を感じます。企業間のつながりを増す手段はMAなどもありますが、各企業の文化・良さを生かすには提携・経営統合・合併の方が夫々の自立性が尊重され、はるかに良いでしょう。しかし、連携はMAと違い経営者間の相互信頼が絶対的な前提となります。そこで今回のテーマは『良い関係を作る鍵』です。

私の宝ものの一つは、銀行員・コンサル・企業経営者の長期間に渡り良好な関係が築けている方々に恵まれていることかと思います。そこでこの関係を築けた『鍵』を考えてみました。

最大の鍵は『切り込む勇気』です。相手を尊敬し、謙虚に話を聴くことは必須の前提ですが、しかしこれだけではまず相手の記憶に残りません。相手から『面白い奴だなあ!』『また会ってみたいな』という好奇心を引き出すことが必要です。この好奇心を引き出すには「??」や「!!」という感情の動きを導き出す『切り込み』が必要です。この『切り込み』を簡単に言えば、相手に対する『素直な感想』『意見』のタイムリーな表明です。大切な面談は真剣勝負。失敗したくありませんね。どうしても時にはネガティブなトーンが混じることのある『素直な感想』『意見』を控え、無難な会話に終始することになりがちです。ですが、本当の信頼関係を作るために一度は『切り込み』ましょう。

失敗しないコツは、相手に対する謙虚な姿勢と尊敬・畏敬の念をしっかり持つこと。相手が大企業の経営者、零細企業の親方さん、はるかに年下の方に対しても「この人はすごいなあ!」と心底思うこと。その感情が伝わっていれば、あとはタイミングと言葉の選択。ただ、絶対に「断定」や「人物評価」はいけません。「その行動はxxxのように見えてしまいませんか?」などのように「現れた表現・現象」に対する感想・意見とすること。

今更ながらではありますが出会いは『一期一会』。思い切って正直な、ときにはネガティブなトーンも含む意見・感想も伝えてみてはいかがですか。関係に深みが増すと思います。

最後に、品質の高い感想・意見を述べることのできる自らの日頃の研鑽をお忘れなく。