職人さん不足に思う(2)どうすればよいのか?

職人さん不足に対する対応策は人材不足を感じる企業の事業モデルによって色々考えられると思いますが、とりあえず当社と私が兼務しているタイル製造販売事業における施工人材(職人さん)不足に対する対応策をご紹介します。
「現場施工量=施工人材総量×施工効率」ですから、これを組み替える「施工人材総量=現場施工量÷施工効率」となります。即ち、現場施工量を減らせる、施工効率が上がることに取り組めば良いことになります。また、現場施工量=総施工量-工場加工量と考えることにしました。施工効率は施工難易度に負の影響を受け、施工技能に正の影響を受けます。ということから当社とタイル製造販売会社では、工場加工量を増やすために通常現場で行う他業界の部材とのセッティングを工場でのプリセット加工に置き換えること、組立工法の変更・簡素化と部材の軽量化により施工難易度を引き下げることと必要熟練度の引き下げに取り組んでいます。

ただ、この取り組みはどちらでもやっていることで特に新しい取り組みではありません。そこで当社はアルミ建材と直接的接点の無い全くの異業種のであるタイル製造企業と組むことにより、新らたなBreak Throughを探すことにしました。さらに「割れないタイル」を目指しているタイル製造会社に、作業効率向上の観点から「通常環境以外の状況では割れることを容認した超薄型軽量タイル」の開発をお願いしました。通常環境下を外れた場合割れますから「容易に取り換えることができる」金具留工法を開発することにしました。
といっても同等厚みのガラスよりは当然丈夫です。

しかしこの試みがどれくらいの意味があるのかは実際に建築物を施工してみないと確認できません。そこでこのタイル、工法、金具を使って当社新高松事務所を新築することにし、6月28日に地鎮祭を行いました。現在この製品・工法開発が佳境に入っています。新事務所は10月頃に外装部分の施工となる見込みです。その時には現場に張り付いて職人さん不足に対する対策になるのかをこの眼で確認するつもりです。